カニの解禁日・漁期一覧|ズワイガニ11月6日解禁の理由と種類別カレンダー
カニの解禁日と漁期を種類・地域別に一覧で紹介。日本海のズワイガニがなぜ11月6日解禁なのか、メスや水ガニの漁期が短い理由、紅ズワイガニ・毛ガニ・花咲ガニ・タカアシガニの漁期、資源を守るルールを公的資料で解説します。
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カニには漁をしてよい期間が決まっている
カニは、種類や地域ごとに漁をしてよい期間(漁期)が決められています。漁期以外は漁が禁止され、資源を守るために休ませる期間になっています。冬のニュースで「カニ漁解禁」が話題になるのは、漁期の始まりの日だからです。
漁期を決めているのは、国の省令や都道府県の規則、漁業者どうしの取り決めなどです。卵を抱えたメスや、脱皮して間もない若いカニを守ること、獲りすぎを防ぐことが主な目的です。
この記事で紹介する日付は、公的機関や産地の観光団体などが公表している代表的な例です。漁期は年度や地域によって見直されることがあり、天候で漁が休みになる日もあります。旅行や購入の予定を立てるときは、最新の情報を確認してください。
種類別・地域別の漁期カレンダー

主なカニの漁期を一覧にまとめます。
| カニの種類 | 地域の例 | 漁期の例 | 出典 |
|---|---|---|---|
| ズワイガニ(オス) | 福井県、京都府など日本海西部 | 11月6日〜翌年3月20日 | 福井県、京都府 |
| ズワイガニ(メス) | 福井県、京都府など | 11月6日〜12月31日 | 福井県、京丹後市観光公社 |
| ズワイガニ(メス) | 石川県 | 11月6日〜12月29日 | 全国プライドフィッシュ |
| 水ガニ(脱皮直後のオス) | 福井県 | 2月19日〜3月20日 | 福井県 |
| 紅ズワイガニ | 鳥取県境港 | 9月〜翌年6月 | 鳥取県 |
| 紅ズワイガニ(香住ガニ) | 兵庫県香住 | 9月1日〜翌年5月31日 | 香美町 |
| 毛ガニ | 北海道(海域ごと) | 胆振6〜8月、網走3〜8月など | 北海道庁 |
| 花咲ガニ | 北海道根室など | 6〜9月 | 農林水産省 |
| タカアシガニ | 静岡県駿河湾(小型底びき網) | 9月〜翌年5月15日 | 静岡県 |
鳥取県は、松葉がにの漁期を「11月上旬から3月」と案内しています。漁期のずれや、海域ごとの違いがあることを前提に、目安として使ってください。
なぜズワイガニは11月6日解禁なのか
日本海のズワイガニは、毎年11月6日に解禁されます。京都府の解説によると、ズワイガニの漁期や漁獲できる大きさは農林水産省令で決められていて、底びき網漁業は9月1日から翌年5月31日まで操業できるものの、ズワイガニを水揚げできるのは11月6日から翌年3月20日までの約5か月間とされています。
冬に解禁される理由の一つは、脱皮との関係です。京都府の解説では、ズワイガニのオスは主に9〜10月ごろに脱皮します。脱皮して間もないカニは殻がやわらかく身も少ないため、その時期を避けて漁を始めることは、資源を守り、身の詰まったカニを獲ることにつながると考えられています。
また、京都府の解説では、混獲されたカニを海に戻したあとの生き残る割合が、時期によって大きく違うことも紹介されています。2〜5月は90%以上が生き残る一方、9月は生き残らないとされていて、水温などの条件がカニの生存に大きく影響することが分かります。
メスと水ガニの漁期が短い理由
ズワイガニのメスは、オスより漁期がずっと短く、年末で終わります。お腹に卵を抱えたメスを獲りすぎると、次の世代のカニが減ってしまうためです。石川県では、ほかの県より早い12月29日にメスの漁を終える取り組みをしています。
脱皮して間もない水ガニ(若松葉ガニ)も、これから身が詰まっていくカニなので、漁獲が制限されています。福井県では水がにの漁期を2月19日から3月20日に限っていて、京都府の解説では、京都府の漁業者は2008年以降、自主規制で水ガニの漁獲をやめているとされています。
京都府の解説では、国の決まりとして、メスと水ガニについては1回の航海あたりの漁獲量が制限されていることも紹介されています。メスの呼び名と特徴はセコガニ・セイコガニ・香箱ガニの違いで紹介しています。
資源を守るための主なルール
ズワイガニには、漁期のほかにもいくつかのルールがあります。京都府の解説などから、主なものをまとめます。
| ルール | 内容 |
|---|---|
| 漁期 | オスは11月6日〜3月20日、メスは年末まで(地域により異なる) |
| 大きさの制限 | 甲羅の幅9cm未満のオスは水揚げ禁止 |
| 漁獲可能量(TAC) | 法律にもとづき、獲ってよい量の上限を決めて管理 |
| メス・水ガニの制限 | 1回の航海あたりの漁獲量を制限 |
| 地域の自主規制 | 水ガニの漁獲をやめるなど、地域ごとの取り組み |
北海道の毛ガニでも、メスと甲羅の長さ8cm未満のオスは獲ることが禁止されています。どのカニでも、資源を守るためのルールがあって、私たちが毎年カニを楽しめているのです。
京都府の解説によると、日本海西部のズワイガニの漁獲量は、1970年ごろの約1万トンから大きく減り、その後の資源管理によって回復した時期もありました。近年は2,000トン前後で推移しているとされています。
解禁日と初競りのニュース
11月6日の解禁日が近づくと、日本海側の産地では、漁の準備や初競りの様子がニュースで伝えられます。解禁日に漁に出た船が港に戻ると、その年最初の競り(初競り)が行われ、最上級ブランドのカニにご祝儀相場の高値が付くことが話題になります。
初競りで高値が付くのは、ごく一部の特別なカニです。一般に店頭や通販で売られるカニの値段とは別のものと考えておきましょう。ただ、解禁直後から年末にかけては、贈答や年末年始の需要が重なり、全体として値段が上がりやすい時期であることは確かです。
また、解禁直後に港町の宿や飲食店がカニ料理を始めるため、11月は産地の観光も一気ににぎわいます。解禁日にちなんだイベントを行う地域もあるので、旅行を計画するなら、自治体や観光協会の案内を確認してみてください。産地ごとの楽しみ方はカニ旅行ならどこへ行く?で紹介しています。
北海道のカニの漁期は海域ごと
北海道のカニは、日本海西部のズワイガニとは漁期の仕組みが大きく違います。北海道庁の資料によると、毛ガニの漁期は海域ごとに次のように分かれています。
| 海域 | 毛ガニの漁期 |
|---|---|
| 胆振 | 6月〜8月 |
| 日高 | 12月〜翌年4月 |
| 網走 | 3月〜8月 |
| 宗谷 | 2月〜5月 |
| 十勝・釧路 | 1月〜3月、8月〜12月 |
このように海域ごとに漁期がずれているため、北海道では一年のさまざまな時期に毛ガニが水揚げされます。花咲ガニは夏(6〜9月)が漁期です。北海道のカニについては北海道のカニは何が違う?で詳しく紹介しています。
漁期を旅行と買い物に生かす
漁期は、カニが水揚げされる期間を示すもので、価格が下がる日や味の優劣までは決めません。旅行や購入では、食べたい種類が獲れる時期を確認したうえで、販売店や宿の案内を比べます。
- オスとメスを両方食べたい:日本海のズワイガニなら、漁期が重なる11〜12月が候補です。
- 紅ズワイガニを食べたい:境港や香住など、産地ごとの漁期を確認します。
- 北海道の毛ガニを産地で食べたい:訪れる海域の漁期を調べます。
- 冷凍品を取り寄せたい:在庫の有無、加工状態、正味重量、保存期限を商品ごとに確認します。
冬の日本海は荒れる日が多く、漁期中でも生のカニが入荷しないことがあります。宿や店の予約では、入荷がない日の扱いも確認しておきましょう。旬の考え方はカニの旬はいつ?で紹介しています。
よくある質問(FAQ)
Q1. 解禁日にカニを食べに行けば、獲れたてが食べられますか?
A. 解禁日の11月6日に漁が始まっても、天候によっては船が出られない年もあります。また、解禁直後は予約が集中しやすいので、日程に余裕を持って計画するのがおすすめです。
Q2. 北海道のズワイガニも11月6日解禁ですか?
A. 11月6日解禁は、日本海西部の底びき網漁業などのルールです。北海道やオホーツク海など、ほかの海域では漁期や管理の仕組みが異なります。
Q3. 紅ズワイガニの漁期が長いのはなぜですか?
A. 紅ズワイガニは、ズワイガニとはすむ深さも漁のしかたも違い、かにかご漁で獲られます。漁期も別に決められていて、境港では9月から翌年6月、香住では9月から翌年5月が例として示されています。
Q4. 年明けにメスのズワイガニが出されることがあるのはなぜですか?
A. 漁期中に獲ったメスを茹でて冷凍したものや、加工品として保存したものが、年明け以降に提供されることがあります。漁期外に獲ったものとは限らないので、気になる場合は店に確認してください。

