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カニカマの歴史|いつ誰が作った?原料・作り方・本物のカニとの違い

カニカマ(カニ風味かまぼこ)は1972年、石川県のスギヨが人工クラゲの研究から生まれた「かにあし」が始まりとされます。原料のすり身、繊維感を出す作り方、海外で「SURIMI」と呼ばれる広がり、本物のカニとの違いと表示の見方を解説します。

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皿に並べたカニカマ
写真:Ocdp / CC0 · 縮小・WebP変換

カニカマは魚のすり身で作る「かまぼこ」

カニカマは、正式には「カニ風味かまぼこ」などと呼ばれる水産練り製品です。見た目や食感はカニの脚の身に似ていますが、主な原料は魚のすり身で、カニの身そのものではありません。商品によっては、風味づけにカニエキスなどが使われていることがあります。

サラダ、寿司、酢の物、卵焼き、サンドイッチなど使い道が広く、冷蔵庫に常備している家庭も多い身近な食品です。日本で生まれ、今では海外でも広く食べられています。

この記事では、カニカマがどのように生まれ、どう作られているのか、本物のカニとどう違うのかを紹介します。本物のカニの種類についてはカニの種類一覧で詳しく紹介しています。

1972年、人工クラゲの研究から生まれた

カニカマの始まりとして知られているのが、石川県七尾市の水産練り製品メーカー、株式会社スギヨです。同社の開発の紹介によると、1972年に世界で初めてのカニ風味かまぼこ「かにあし」を発売しました。

きっかけは、人工のクラゲを作る研究でした。中華料理に使うクラゲの代わりになる食品をすり身から作ろうと試行錯誤する中で、その過程で得られた発見が、カニのような食感と風味を持つ新しい練り製品につながったとされています。最初の商品は、ほぐしたカニの脚の身のようなフレーク状だったと紹介されています。研究を始めたのは1970年で、試作品を刻んで食べてみたところ、その食感がカニの身にそっくりだったことが方向転換のきっかけになったそうです。

年 できごと
平安時代 水産物の練り製品の原型が古文書に記される(農林水産省の解説)
1972年 スギヨが世界初のカニ風味かまぼこ「かにあし」を発売(同社の紹介)
その後 棒状・繊維状など、よりカニの脚に近い形の商品が各社から登場
現在 海外でも「SURIMI」として広く親しまれる

カニカマの歴史には、ほかのメーカーによる商品開発や、形や製法の工夫も多く関わっています。「誰が何を初めて実現したか」は、商品の形や製法ごとに分けて考えると分かりやすいでしょう。

練り製品としての長い歴史

カニカマは新しい食品ですが、その土台には日本の練り製品の長い歴史があります。農林水産省の伝統食の解説によると、日本における水産物の練り製品の発祥は平安時代とされ、当時の貴族の行事や儀礼を記した古文書に、宴会の膳としてその原型が記されています。

同じ解説では、令和3年度の統計で、水産物の加工品全体の生産量約143万トンのうち、練り製品が約49万5,000トンと3割を超えていることも紹介されています。かまぼこ、ちくわ、はんぺん、さつま揚げなどと並んで、カニカマも日本の練り製品文化の一つとして発展してきました。

カニカマの作り方

カニカマの基本的な作り方は、ほかのかまぼこと同じく、魚のすり身を加熱して固める方法です。そこに、カニの脚の身らしい「繊維感」を出す工夫が加わっています。一般的な流れは次のとおりです。

  1. すり身を練る:スケトウダラなどの魚のすり身に、塩、でん粉、調味料などを加えて練る。
  2. 薄いシートにする:練ったすり身を薄く伸ばし、加熱して固める。
  3. 細かい筋を入れる:シートに細かい切れ目を入れ、繊維のような筋をつくる。
  4. 束ねて形を整える:筋の入ったシートを束ねたり巻いたりして、カニの脚の身のような形にする。
  5. 色を付ける:表面に赤い色を付け、茹でたカニのような見た目にする。

細い筋を束ねた構造が、裂いたときにほぐれる食感を生み出しています。色づけには、パプリカ色素など植物由来の色素が使われることが多く、使われている原材料は商品の表示で確認できます。

海外で「SURIMI」として広がる

カニカマは日本国内だけでなく、海外でも広く食べられています。農林水産省の解説でも、カニカマは西欧諸国で広く受け入れられ、「SURIMI」として愛されていると紹介されています。

海外では、サラダやサンドイッチの具、巻き寿司の具などに使われることが多く、アメリカで広まった「カリフォルニアロール」の具としても知られています。同じ解説では、練り製品の輸出先の上位はアメリカ、香港、中国と続き、現地の日本食レストランや寿司店での需要が高いとされています。

日本で生まれた食品が、形を変えながら世界の食卓に広がっている例と言えるでしょう。

本物のカニとの違い

カニカマと本物のカニの身は、見た目が似ていても中身は別のものです。

比べる点 カニカマ 本物のカニの身
主な原料 魚のすり身(スケトウダラなど) カニの筋肉
調理 加熱済みでそのまま食べられる 生・ボイルなど商品による
保存 要冷蔵の商品が多い 冷凍品が多い
値段 手ごろ 種類・形で大きく変わる
使い方 サラダ、寿司、卵焼きなど 茹でガニ、鍋、しゃぶしゃぶなど

カニカマは、カニの代わりというより、手軽に使える独立した食品として楽しまれています。本物のカニのほぐし身を料理に使いたい場合は、むき身やほぐし身の商品もあります。形状の違いはカニの形の選び方で紹介しています。

アレルギー表示で気をつけること

カニカマを食べるときに気をつけたいのが、食物アレルギーです。カニカマの主な原料は魚のすり身ですが、商品によってはカニエキスなどカニ由来の原材料が使われていることがあります。

消費者庁の食品表示のルールでは、「えび」「かに」は、加工食品に含まれる場合に表示が義務付けられている特定原材料に指定されています。甲殻類のアレルギーがある人は、「カニカマだからカニは入っていない」と考えず、必ず原材料とアレルギー表示を確認してください。また、卵などほかのアレルギーの原因になる原材料が使われていることもあります。

子どもに出すときや、来客に料理を出すときも、表示を確認しておくと安心です。

カニカマの選び方と保存

スーパーのカニカマ売り場には、細いスティック状のもの、フレーク状のもの、太い脚の身のような形をしたものなど、さまざまな商品が並んでいます。スギヨの紹介でも、フレーク状から始まり、スティック状、より自然な繊維状へと形が変わってきたと説明されています。

選ぶときは、使い道に合わせて形を決めると便利です。

形 向く使い方
フレーク状 サラダ、和え物、チャーハン
スティック状 巻き寿司、サンドイッチ、そのままおつまみ
太い繊維状 見た目を生かした前菜、酢の物、丼

カニカマの多くは要冷蔵の商品です。買ったら冷蔵庫に入れ、表示された期限までに食べきります。開封したあとは乾きやすく、傷みやすくなるので、ラップで包むか密閉容器に入れて、早めに使いましょう。冷凍できるかどうかは商品によって異なるため、パッケージの表示に従ってください。

ほぐしてすぐ料理に使えるカニカマと、紅ズワイガニの缶詰では原材料も味わいも異なります。食べ比べるなら別々に盛り付け、開封後に残った分は清潔な容器で保存します。

カニカマを使った料理のアイデア

カニカマは加熱済みで、そのまま食べられるので、さまざまな料理に使えます。

  • サラダ:きゅうりやレタスと合わせて、マヨネーズやドレッシングで和える
  • 酢の物:わかめ、きゅうりと合わせて三杯酢で
  • 卵焼き・かに玉風:卵に混ぜて焼くと、手軽にカニ風味のおかずに
  • 巻き寿司・手巻き寿司:定番の具材として
  • 炒め物・スープ:最後に加えて温める程度にすると、食感が残りやすい

本物のカニの身を使った料理と組み合わせる場合は、カニの身の量を減らして、カニカマで見た目のボリュームを出すといった使い方もできます。

よくある質問(FAQ)

Q1. カニカマにカニは入っていますか?

A. 主な原料は魚のすり身です。商品によっては、風味づけにカニエキスなどが使われていることがあります。原材料の表示で確認できます。

Q2. カニカマを発明したのはどこですか?

A. 石川県のスギヨが、1972年に世界初のカニ風味かまぼこ「かにあし」を発売したと紹介しています。その後、各社がさまざまな形や製法の商品を開発してきました。

Q3. カニアレルギーでもカニカマは食べられますか?

A. カニ由来の原材料が使われている商品もあるため、アレルギー表示を必ず確認してください。心配な場合は、医師に相談してください。

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